最初に:以下に書いていることは、結局のところアクアリウム好きの個人の体感やいろいろなものを見聞きした経験によるものであって、100%再現、解決できるようなものでもなく、曖昧なものなので、そんな場合、意見があるという考えで、雑談、予備知識として読んでいただけるよう、よろしくお願いします。
とにかく、たまたまうまくいく場合もあれば、どうやってもうまくいかない場合もあると思います。
介入して和解する余地のある魚もいれば、そうでない魚もいます。
・まずは買う前に確認
aqualassicさんの混泳早見表がとても便利⦅でも1匹1匹の個性や環境によってはうまくいかない場合も⦆
アクアリウムショップのcharmさんが運営されているブログです。
よく売られている魚は網羅してあるとおもいます。
それこそ私のような1個人による曖昧な情報ではない、積み重ねの情報がたくさん載っていて勉強になります。
それ以外も、アクアリウムに関する総合的な情報がたくさん載っていてありがたいです。
charmさん自体のネットショップでも混泳について書かれています。
https://www.shopping-charm.jp/
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・隔離
隔離期間が長くなる場合、水槽の水をそのまま使えるスドーサテライトが便利です。
サテライト内にさらに仕切りを置くこともできるので、分けて入れることもできます。
参考リンクスドー サテライト(Lサイズ)でもミナミヌマエビが繁殖・維持できた(3年目)
・混泳
うまくいくかどうかは、環境の変化次第で変わることがあります。変わらないこともあります。
力関係のバランスがうまくいく、いかないなので、時間経過でよくなる、悪化するということもあります。
例えば同種同士でケンカする場合、さらに同種の魚をたくさん入れるとケンカしない場合もあり、種類の性格、個体1匹1匹の性格によるものでもあります。
基本的には隔離が一番で、もっと言えば別水槽で育てるのがよいのですが、置き場所などいろいろな事情があると思います。
魚にも武門の血が流れていることはあります。 |
・例1サイアミーズ・フライングフォックス
「ほかの魚を攻撃することがある」「混泳できる」など、人によって評価が分かれている魚だと思います。
私は2年ぐらい、サイアミーズ・フライングフォックスを60センチ水槽で1匹飼っています。
餌の時間前ぐらいに、少し追いかけるようなしぐさを見せることはありますが、ほかの魚を攻撃するまではいかなくて(いまのところ)混泳に成功しています。
私の飼っている現在のサイアミーズ・フライングフォックスだけを見ていたら「おとなしい魚」と判断して「混泳は大丈夫」と思うことでしょう…
ですが、攻撃する個性を持つサイアミーズ・フライングフォックスもいます。
魚の1匹1匹の個性、性格、周りの環境、成長の度合いなどにより、攻撃したりしなかったりする魚なんだと思います。
攻撃の程度は違えど、混泳できるといわれていても、実際には扱いに注意が必要な魚は結構います。
それをお店で見ただけで知るのはほとんど不可能で、もしかしたら私ごときには計り知れない知識が必要かもしれないですし、もしかしたら運次第かもしれないです。
「個人の体感」について言っているのはその部分で、1匹だけ飼ってどうこう判断できるものでもないなということなんです。 もしかしたらお店の方でも、経験、知識などの差、偏り(水槽内に多数入れられている姿しか見ていない)などが人によってはあるかもしれません。
お店で売られているのを見たら、全くそんなふうには見えない(お店によっては穏やかで混泳向きと書かれていることもあります)のに、飼い始めると途端に暴れ始めることもあるシルバーチップテトラなどがよい例です。(テリトリー争いが起きる)
例2ポポンデッタ・フルカタの攻撃性
同じ60センチ水槽に前から飼いたかったポポンデッタ・フルカタを6匹入れると、ほかの魚は攻撃しないのに、小型魚のラスボラ・アクセルロディ・ネオンブルーを攻撃してしまい、少しヒレをかじられてしまっていました。幸いすぐ気付いて、現在サテライトで隔離して飼育しています。(戻すのが怖い!)
隔離したところ、ほかの魚を追い掛け回すような個体はいなくなりました。(同種によるフィンスプレッティングはあります)
ラスボラ・アクセルロディ・ネオンブルーより小さな魚がいたのですが、そちらは全く無視で攻撃されていません。
ポポンデッタ・フルカタに限らずちょっと見ただけではよくわからない力関係が産まれ、このようになってしまうことがあります・・
なかなかないですが、ミナミヌマエビを食べる(つつき殺す)個性を持つグッピーも中にはいます・・・
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・対処法
よくなる場合もある(よくならない場合もある)対処法
・暴れる魚を入れてしまった場合
水槽内の配置、環境を変える
水槽を大きくする
別の水槽で飼う(もともと、混泳は厳しいと言われているような種類はこっちだと思います)
もっと大きめなおとなしい魚を入れて力関係を変える(実際に力関係が変わるかどうかはやっぱり未知数で、これを期待して別の魚を買うのはなかなか難しいところだと思います)
同種の魚をさらに増やす(同種の魚がたくさんいるとケンカが起きなくなる場合と、起きなくなる種類の魚もいます)
一定の期間、隔離することで何か(攻撃)を忘れるかもしれないですし、忘れないかもしれません…
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・環境を考える
魚の環境暴れる魚より大きな魚を入れてバランスを変える(例えばプリステラというカラシンは体高があり、結構大きいですが性格は温和です)
《温和といわれる魚でもけんかをすることがあり、ここではその難しさをここで書いているわけで、例としてあげるのは間違っているかもしれません…!》
攻撃されている側の魚の量を増やす(仲間が増えると活発になり、勢力が大きくなって攻撃が収まる場合もあり、攻撃する側の対応も変わる場合もありますが、環境が変わり、また別の問題が起きることもあります)
魚の病気(病気の魚が群れから迫害されることがあります。攻撃を受けた魚が傷つき、病気になった場合、老化などで弱ってついていけない場合もあります。)
同種の魚の数、他種の魚の数の増減(・上記の通り、魚を増やすことで過密飼育など、さらに別の問題が起こる場合もあり、増やしてみるという考えは、ネットなどで問題を起こしている魚の傾向を勉強するなどされたほうがいいかもしれません ・減って問題が起こった例:ネオンテトラが、水槽内に2匹になったとたん、ケンカを始めたことがありました その後、増やしたらケンカが止まりました)
上層、中層、下層それぞれを好んで泳ぐ魚の量、種類を見る
テリトリー、 縄張りを作る魚には注意(アクアリウムショップ並みの過密飼育では縄張り争いが起きないそうですが、水質悪化など別の問題が起きます。特に、他種の魚まで見境なしに攻撃するタイプには注意が必要です。)
夜(夜の間に攻撃が起きている場合も考えられます。水槽からの飛び出し、安眠妨害による衰弱などに注意が必要です。)
魚種による性格の傾向と、魚1匹1匹の個性の違い(種族として好戦的であったり、その好戦的種族の中でもおとなしい個性を持つ魚だっているかもしれません。その逆もあります。)
水槽の環境
水槽の大きさを上げる
水槽内の(上層、中層、下層それぞれ)の広さ、配置を確認する
水草、石などの設置物の種類、隠れやすさ、配置を確認する
縄張りそれぞれの隔離性(魚の縄張りにほかの魚がどうしても入ってしまう環境などを見直す)
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・混泳魚を攻撃する魚がいる
・よく暴れている魚が、A種の中の1匹のみか、A種の魚全体が暴れているかを観察してみます。1匹のみの場合、隔離してみたら変わるかもしれません。全体が暴れている場合、環境によりますが攻撃している側、攻撃されている側を隔離するしかないかもしれません。
・ひれをかじられた場合、そこから病気になることがあります。
・常に攻撃されているとストレスで衰弱死することもあります。
・瞬発性の高い、ピュンピュン動くタイプの機敏な種類の魚は「狩り」をするためにそのような動きをするので、ほかの魚を攻撃する傾向が高いという考え方もあります。
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・お店ではおとなしいから混泳できるといわれたけど、ほかの魚を追いかけまわす
・混泳できないといわれていた魚を混泳できている
・エビが食べられる
・熱帯魚として代表的なネオンテトラでも、グッピーでも、プラティでも他魚を攻撃することがあります。
・穏やかそうなランプアイでも、大きくなるとほかの魚を追い掛け回すこともあります。(傷つけるほどの攻撃ではなかったですが)
・飼ってみなければわからない部分も多く、環境次第で変わることも変わらないこともあります。
・成長により性格が変わる魚もおり、普段から魚を観察することも大事です。
・例えばサイアミーズなどで、エビを食べない個性、習慣を持っていても、小さくて食べやすい稚エビを食べることで味を覚え、大人のエビまで食べるようになるということがあるかもしれません。(ないかもしれません)心配なら抱卵したエビをサテライトなどで隔離、稚エビの隠れ場所を用意します。
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・同種の魚の中でいじめが起きる
単純に貧弱な魚が狙われている
病気
いじめによるストレスで衰弱して病気になるかもしれません。
いじめにあっている魚を隔離して餌をあげて大きくなるまで待つ
病気であれば治療する
・同種の魚の中の1匹が群れから外れて、いつも一匹でいる
群れの中で弱い立場にいる
その魚が強すぎて逃げている(同種の魚同士でも、威圧的な個性を持つ魚から逃げるために、群れを成していることがあります)
病気、貧弱
などが考えられます。
・ヒーターや水草の陰などに隠れて出てこない、そのためエサを食べ損ねる
私の家の混泳水槽環境では、レッドテトラ、オトシン類などの魚が隠れて出てこないという経験がありました。
単独飼育、飼っている匹数(仲間)を増やすなどで改善する場合もあります。
(※それぞれの水槽環境、攻撃的、威圧的、おおきな魚などの存在によって結果に違いがあるということ、増やすにしても過密飼育にも注意が必要です。)
エサは↓のやり方以外では、その魚がいる場所辺りにスポイト、ピンセットなどでエサをあげるのもよいです。
・エサの量
これは私レベルでは判断が難しいです。
餌を多くあげることで攻撃性が減るかはわかりませんが、エサが極端に少ないと水草を食べるように、他の弱い魚のひれなどを食べようとするかもしれません。(※餌をたくさん食べても水草を飛べる魚もおり、それぞれの判断が難しいです)
プロの方でも、エサは少しでいいという主張(※主に健康的理由から)が多くみられますが、少量でもエサが行き渡っているかを見ることも大事だと思います。(多分、少量でもエサが行き渡るような飼い方をされるのがプロなのかなと思います。)
例えば上層を泳ぐ魚が多いと、浮遊性の餌では下層、中層を泳ぐ魚に行き渡らないこともあります。
餌にもよると思いますが、餌をあげた後、水面に軽く息を吹きかけると沈むので行き渡りやすくはなります。 (沈むことにより水が汚れやすくなることには注意が必要です)
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・やっぱり一筋縄ではいかない!
・魚でも人間でも、うまくいくか行かないかなんてやってみないとわからないところがあります。
魚の場合、混泳がうまくいっているイコール魚の仲がいいではなく、
関心がある、ない
食べられる、食べられない
力が強い、弱い
などのバランスがうまくいっているというのが現実的です。
・生き物としての気性の傾向などは積み重ねを公開してくださっている方がたくさんおられますので参考にしたうえで飼ってみるといいと思います。
その「積み重ね」で混泳不可の魚については、やっぱり混泳不可だと思います。
虎を飼っている人もいる!みたいな特殊な例もありますが、だからと言って全員が飼えるわけがなく、虎に食べられてる人だっています…
・ですが、魚でもこうなんだから人間もいじめが起きるのは仕方ないという意見には異議を唱えていきます! 眼球を引きちぎるぞ!!!
魚には習性があってもルールはないです。
我々にはルールがある!眼球を引きちぎったら逮捕されるぞ!
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そういうわけで↓
・悪いのは魚じゃない 最後まで責任をもって飼う、どうしても無理ならお店に引き取ってもらえるか聞く
引き取ってくれるお店もあるし、できないお店もあると思います。購入前に確認するのもいいかもしれません。 (断られるにしても病気の持ち込みなど、いろいろな事情があると思いますので説明をよく聞き、事前に確認してください)
魚を増やすときは最低限、隔離できる何か(サテライト、産卵ボックスなど)を用意しておくとよいと思います。
番外:個人的にとても温和だと思う熱帯魚(これだけ書いて何言ってんだと思われるかもしれませんが、全体的に温和でほかの魚、同類の魚を攻撃しない、無関心だと思う魚をあげています)
オトシン類 (おとなしすぎて、魚がたくさんいる中で1匹だけ入れると隠れて出てこない場合があり、逆に混泳注意でもあります…)
ラスボラ・エスペイ (他種の魚への関心度、『無』をもっています)
レッドテトラ(派手な見た目ですが存在を消すぐらいおとなしいです)
ラミーノーズテトラ(小型カラシンの中では大きくなりますが、超穏やか…)
グリーンネオンテトラ(派手なのに静か…ネオンテトラに比べると小さい)
ミナミヌマエビ(腕力がなく、生き物への攻撃力0!)
※最後に:眼球を引きちぎりません。